高齢者施設に入所した父親が、実家を売却するか迷っている
ふじみ野市内で一人暮らしだった父親が、昨年高齢者施設に入所したので実家が空き家になっており、それを今後どうしようか父親が悩んでいる、という息子さんからのご相談でした。
お父様にとっては、一生懸命働いて手に入れたマイホームであり、5年前に亡くなったお母様や3人の子供達との思い出も詰まっているので、なかなか手放す決断が出来ずに悩んでいるとのこと。施設に掛かる費用を捻出するためにも売却した方が良いと思っているものの、気持ちの整理が付かないようでした。
そんなやり取りの中で、息子さんとしては現状のままでいることのデメリットを知りたいとのことで、以下の2点をご説明しました。
一つは、空き家を放置することの一般的なデメリットで、人が住まないと建物は急激に老朽化すること。建物の一部が突風で飛ばされて人を傷つける可能性も考えられること。冬の乾燥時期にはタバコのポイ捨ても怖いこと等です。そして二つ目は、お父様の病状が悪い方に向かい、もし認知症にでもなって意思表示が出来なくなってしまうと、売却するためには成年後見人制度等を利用しなければならず、とても大変になってしまうことです。
しかし、このお父様が悩まれているように所有者にはそれぞれの他人には分からない「家に対する想い」があるので、杓子定規に決められるものではありません。息子さんとしても、これを一つの判断材料にして、再度ゆっくり話し合ってみるとのことでした。
(2023.10)