第92回
建物内の残置物はどのタイミングで片付ける必要があるか?
空き家の売却相談を受ける際に、その建物内には家具や家電等の家財が残っていることがほとんどです。中古一戸建てとして売却する場合でも、解体して土地として売却する場合でも、その残置物の処分については売主の責任で行うことになります。ご相談で良く聞かれるのは「いつまでに処分すればよいのか?」というタイミングについてです。そして「片付けてからでないと売却自体を始められない」と思われている方も多いようです。
通常の売却の流れは、販売活動→売買契約→決済・引き渡しと流れますが、その片付けについては最終の決済・引き渡しまでに行うことになります。また、もし売主側で解体してから更地で引き渡すという条件であっても、最後の建物解体前に行えばよいので、そんなに急ぐ必要はありません。
ただ、売主によっては早く心の整理を付けたいとか、建物内が散らかっているのが気になるという方もいらっしゃるのでそういうケースでは、売却開始前にまず残置物を片付けてしまうことが多いです。
しかし、この残置物処分について時間が掛かるのは、処分自体の作業よりも、貴重品を探したり処分するか否かを考えながら分別する時間だと思います。売主によっては何度やっても一向に進まないとお悩みの方もいらっしゃいますが、そんな時には最低限の貴重品だけ取り除いて、後は思い切って業者に任せてしまう手もあると思います。
(2023.6)