第68回
空家特別控除を受けるには大まかにどんな手続きが必要か?
不動産を売却して譲渡益が出た場合(買った時より高く売れて儲かった場合)には、その利益に対して譲渡所得税が掛かってきます。しかし、昨今の空き家の急激な増加を食い止めることを目的に、空き家を相続した時には3,000万円の特別控除が受けられるようになっていて、ほとんどの場合は、その譲渡所得税が免除されます。
大まかな手続きの流れとしては、売却が完了した後に、まず空き家の存在する市区町村から「被相続人居住用家屋等確認書」の交付を受けて、その確認書を添付して譲渡のあった翌年の2月16日から3月15までの期間に、自己の居住している所轄の税務署へ確定申告をすることになります。
この確認書の交付を受ける際に、住民票や不動産に関する書類がいくつか必要になってきますが、ここでは具体的な内容については記述しませんので、市区町村のホームページを参照して、漏れのないように準備してください。
ここで注意しなければならないのは、確認書を申請した市区町村はその内容を確認したり、場合によっては申請者や担当官庁に確認しながら進めますので、確認書の交付までに数週間かかることがあります。確定申告は期限を超えてしまうと特例が認められなくなりますので、確定申告の期限に確認書の交付が間に合うように、余裕を持って申請する必要があります。