第65回
他の不動産会社から、自宅が再建築不可物件だと言われたが
住み替えを考えている方で、他の不動産会社に相談したところ、ご自宅が接道義務を満たしていないので再建築不可であり、売却の際にかなり安くなってしまうと言われたそうです。
再建築不可とは、文字通り現在の建物を一度壊してしまうと将来的に建て替えが出来ないという土地です。例えば、ご相談者のように、接道(道路と敷地の接する部分)の幅が2m未満である場合には再建築が出来ません。これは、火事の際に消防車が十分な消化活動を行えなかったり、救急車が入りづらいといった心配があるからです。つまり住民が安全に暮らせることを目的としたものです。
また、道路と2m以上接していたとしても、その道路が建築基準法上で認められている道路でない場合には同じく再建築が出来ません。この認められている道路には何種類かあるのですが、たとえ見た目が道路であったり昔から利用されていたとしても、その種類のどれかに該当していないと再建築が出来ないことになります。ちなみに、自宅がどの種類の道路に接道しているのかは、市役所の道路課へ行けば簡単に調査出来ます。
いずれにしても、再建築不可の土地であれば、将来建て替えが出来ないという大きなデメリットに加え、その土地を購入しようとしても住宅ローンを組めない(銀行が貸さない)ために、どうしても通常の土地と比べて売りずらく、したがって価格も安くなってしまいます。