第15回
不動産は仲介業者を通さずに売買できるのでしょうか?
過去に何度かこの質問をされたことがあります。もちろん「業者を通さずに売買しても全く問題はない」です。しかし、この質問の裏には、業者を通さずに直接売買して仲介手数料を節約したいという意図があります。なので、こんな時には我々仲介業者の役割についてお話をすることが多いです。
不動産売買は八百屋さんで大根を買うのとは訳が違います。売買が完了するまで時間もかかり、権利や法規制等の難しいことも関わってきます。取引条件や段取りを決めることも、普段携わっていない方には難しいと思います。また不十分なまま取引を行い、トラブルや損害を受ける可能性もあり、その解決方法も簡単ではありません。これらを専門性を持って買う人・売る人のお手伝いをするのが我々仲介業者の役割ということになります。
最近はネット上で「新築は手数料無料」という文字が躍っているので(これには当然カラクリがあります)余計に仲介業者の役割が分かりづらく、軽く見られる傾向があると感じています。
我々業者を『物件紹介所』のように考え、売買の相手(物件)を見つけるのが主な仕事だと勘違いされることが多いのですが、むしろそれ以外の仕事の方が我々にとっては重要なのです(専門知識と経験が必要で、一般の人ができない事だからこそ)。