第2回
価格査定を数社に依頼したら極端に高い査定額があったが?
不動産の価格査定というのは、路線価や過去の取引事例をもとに各社ごとに評価を加えて「これくらいで売れるだろう」と予想した価格です。ということは、各社で多少の評価の違いはあっても、査定額にそんなに大きな差が出ることは考えにくく、少し疑ってみる必要もあるかもしれません。
ここで重要なのは「買取価格」と「査定価格」は全く別物だということです。車の査定のようにその業者が買い取ってくれる価格なら1円でも高い査定をした業者に依頼した方がいいに決まっています。が、ここは冷静に考える必要があります。先述のように査定価格というのは売れるであろう価格を予想しているだけですから、高い査定額が出れば気持ちがいいかも知れませんが売れなければ何の意味もない、ということが判ります。
少しうがった見方をすれば、その高い査定額を出した業者は売却を依頼されたいがために、意識的に売れるはずのない高い額を出しているだけかもしれません。不動産には相場というものがあります。結局全然売れずに「もっと安くしないと売れません」と言いながら何度も価格変更を要求するつもりかもしれません。それでは当初の資金計画が台無しになってしまいます。
ですから価格査定の際には、その査定価格の根拠を良く確認して、その業者の考え方や販売方法を見極めて業者を選ぶことが一番重要なんだと思います。