第96回
リースバックを使って、まとまった資金を確保したいのだが
事業に失敗し住宅ローンの返済が厳しくなり、将来の老後資金も心配なので、最近テレビCMで話題に上がっている「リースバック」という方法を使って、まとまった資金を確保したいというご相談でした。
確かに、最近色々な金融機関や不動産業者がリースバックについて宣伝しているのを見る機会が多くなりました。このリースバックというのは、自宅を売却すると同時に買主と賃貸借契約を結んで、その後は賃貸物件として住み続けることができる方法です。また、契約に買い戻し特約を付けることで、将来買い戻すことも可能な場合があります。
この方法のメリットは、もちろんまとまった資金が確保できるという点が大きいですが、不動産売却によって資金を調達するので、受け取ったお金は自由に使えるというメリットもあります。また、住み慣れた家に住み続けられ、面倒な引っ越し等をする必要もありません。
デメリットとしては、賃貸借契約を結んでいるため毎月の家賃を支払う必要があるという点です。家賃が高すぎる場合や支払い期間が長すぎる場合は、将来的な負担が大きくなる可能性があります。また家を売却する際に、通常に比べてかなり安い価格になってしまうケースが多いです。
いずれにしても、実際にリースバックを扱う業者と良く相談して具体的な数字を出してもらい、不利な条件で契約して後々後悔しないよう情報を事前に集めておく必要があります。
(2024.2)