数社へ査定を依頼したら、極端に高い査定額の業者があった
相続した土地の売却を考え始めて、不動産業者数社へ査定を依頼したら、一社だけ極端に高い査定額の業者があった。なぜこんなに違いが出るものなのか?というご質問でした。
そもそも不動産の価格査定というのは、路線価や地価公示といった公の指標と過去の取引事例等を基に、業者が算出した「この位で売れるだろう」という予想額です。業者ごとに多少のプラスマイナスをするにしても、相場というものがあるので、普通に考えればそんなに違いが出るわけがありません。それにも関わらず極端に高い査定額が出ている場合には、少し疑って掛かる必要もあるかもしれません。
売主の中には、業者が出した査定額だけを比較して一番高い業者と契約を交わし、売却を依頼してしまう方が現実として多いため、その依頼をもらう目的だけで、初めから作為的に高い査定額を出している可能性もあります。そして後になって「これでは売れないから」と価格を下げさせるつもりかもしれません。先述のように査定額というのはあくまでも予想額であって実際に売れる額とは違いますので、ここは慎重に考える必要があります。そんなことでは売主の元々の計画が狂ってしまい、がっかりするだけです。
なので、数社を比較する場合には、査定額は売り出し価格の参考にする程度に考えて、その根拠をしっかり聞いたうえで、どんな売り方をするのか?信頼できそうか?を総合的に判断して依頼する業者を決めた方が良いと思います。
(2022.12)